5年前に名振会の会長を刺殺した藤川<人斬り>五郎(北村一輝)が仮出所してくる。ふらりと現れた五郎の存在は、古巣のやくざな男たちにじわじわと波紋をひろげるが、彼自身は、かつて自分をかばって死んだ弟分が遺した妹を探しているだけのつもりだ。「もうやくざじゃねえよ」と照れくさげに言ったりもする。しかし、麻薬取引の取材をしている地方新聞の女性記者(細川直美)とふとしたことからかかわり合い、やくざともめている気のいい土建屋(大和武士)とかかわり合ううちに、気がつけば、またもとの泥沼に足を踏み入れはじめている。